2017年7月9日

ごめんの意味


人や状況によりますが、ドイツでケンカや議論になり謝る場合、謝る人の完全敗北(私が全面的に間違っておりあなたが正しいです、申し訳ありません)的な意味合いになる傾向があります。

ですので彼もそうそう謝りません。100%悪いと思っていない場合はまず言い訳が入ります。私としては、このような状況を招く原因を作ったことを彼に最初に謝ってもらいたかったので当時むっとしました。ですが彼としては自分が100悪くなければ謝らないスタンスなので、怒らせたことやひどく気分を害する結果になってしまったことなど部分的に謝るなんて発想がないのですね。そういう文化ではないのです。

私の予想では、大昔ヨーロッパでは自分に非を認める=負けることであり、即領地が奪われたり、殺されてしまうため、謝罪より前に自らの潔白部分を主張し、少しでも立場や身分を守ることが根付いたのではないかと想像しております。他のヨーロッパの方がまず謝らないのもこういう大陸文化が背景にあるんじゃないかなと。
その点日本は稲作ですから、何十人と協力して生きていく村社会。和が大切とされ、多少自分の分が悪くなっても全体の雰囲気が優先されるため、相手の気持ちを害してしまったことなど内容を分けて謝罪することに抵抗がないのではないかと考えております。

ざっくり上記の説明をしたところ彼も納得し、私のごめんはドイツのごめんではないことも理解してもらえました。ただすぐには考え方を変更することはできない、とのことで、それは当たり前なので目下違いを承知してもらえたことが相互理解への一歩かと思います。



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